「おしゃべりしながら」7割、「テレビをみながら」6割。思い出の食事は家族や友人との“つながり”を感じる共通体験。
「食」は人間の身体や活力をつくる源。食にまつわる習慣や価値観は、時代の変化とともに変わる部分もあれば、変わらない部分もあります。子どもたちにとっての「食」とはなにか?いまの子どもたちをとりまく食風景は、どのようになっているのでしょうか。今回は食事にかける時間や、誰と、何をしながら食べているのか等の実態から、「食」に対する意識や思い出エピソードまで、ぐるりとのぞいてみました。
ごはんにかける時間は?
平日朝ごはんにかける時間は、朝・昼・夕の中で最も短く平均14.7分。平日と休日では、休日の方がそれぞれ2分ほど食事時間が長い。
夕ごはんの様子は?
平日・休日ともに、夕ごはんは「おしゃべりしながら」7割、中学生では「LINEやSNSをしながら」が1割。
食事についての意識は?
1位「食べ物を残すのはもったいないと思う」44.5%、続いて2位は「ごはんは楽しみの一つだ」が43.8%。
「今日はごちそうだな!」と感じるときは?
TOP3は「自分のすきなものがあるとき」75.2%、「外食をするとき」56.0%、「見た目が豪華なとき」42.7%。
ごちそうと思うメニューは?
1位寿司、2位焼肉、3位ハンバーグ。理由は、何よりも好きだから、高価なこと、特別な時やたまにしか食べられないこと。
これまで一番「思い出」に残っている食事は?
●アウトドアごはんマジック
●新鮮&地産地消
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夏休みに呼子で家族と祖父とイカの活け造りを食べたこと。まだ動いていて透き通っていた。なかなか経験できないから。(中3女子・埼玉県)
●食を通じて見聞を広げ、好奇心を刺激する
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いとこのおじさん(イタリア人)が、イタリアからパスタを持ってきてくれて、家でミートパスタをつくってくれた。いつも日本で食べているものとは味が違って、いとこや家族みんなで食べておいしかった。(中2男子・兵庫県)
●初めての感動&原体験
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初めてお爺ちゃんお婆ちゃんと回らない寿司屋で特上の寿司を食べた事。(中3男子・岩手県)
●料理の大変さを知る
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お母さんが具合悪いときに、お父さんが冷凍食品をチンする。お父さんは料理を作れないから。毎日作るのは大変だなと思った。(小4男子・宮城県)
●日常のしあわせをかみしめる
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カレーが食べたいと思ってカレーだった時。(小5男子・愛知県)
●距離を縮める親と子の2人だけの食事
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愛知県にいるときアパートでお母さんとメロンパンスティックを食べた。(小4男子・島根県)
●エールの食事
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テストの成績が悪くて落ち込んでいた時に私の好きな食べ物をたくさん用意してくれた。(中2女子・千葉県)
●達成感を味わう
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今年初めて、家の家族に、コースメニューを一人で作って出した事。 前菜、スープ、メイン、デザートまで全部一人で作ったので、達成感があったから。(中2女子・千葉県)
子どもたちのふだんの食生活、そして思い出に残っている食事のエピソードから家族や友人とのコミュニケーションやつながりなど、ひとりひとりの食風景がみえてきました。心の中に残っている「思い出の食事」とは?と訊かれたら、みなさんはどんなことを思い浮かべますか?(調査員T)
4年生の時、お父さんと弟とキャンプに行って、朝ごはんに焚火でお湯を沸かして作ったカップラーメンを食べた。普段そんなに好きではないカップ麺が、外で作って食べるととてもおいしく感じて思い出に残っています。(小6男子・福岡県)