こども定点調査

全国の小学4年生〜中学3年生2400人を対象に、「体験」「価値観」「自己認識」などについて聴取しています。同じ条件の対象者に対し同じ質問で継続的に実施し、中長期的な子どもの変化をみる調査です。

2回目となる本調査の全般的な傾向は、前回(2023年)とほぼ変わらない結果となりました。

こども定点2024 主な結果

  • 〈これからしたいこと〉〈よくする趣味や遊び〉は「動画をみる」が1位
  • 〈好きな人〉や〈参考にする考えや意見〉〈困ったことや悩みを相談できる〉などで「お母さん」が突出
  • 〈大切だと思うもの〉は 「家族」が7割で突出
  • 〈いまの自分〉は「やさしい」「まわりに合わせる」「思いやりがある」がトップ3
※詳細は「調査レポート」「データ集」参照

ここでは、調査結果から、小4から中3の学年変化(学年が上がるにつれての変化)についての分析をご紹介します。身体も心も著しく変わる小4から中3にかけての変化から、いまの子どもたちの"成長"の姿が見えてきました。

ピックアップデータ

学年変化・高くなる項目 学年ごとに高くなる

隣りあう学年の差分が「+2pt以上」または「±2pt以内」、
かつMax(最大値)とMin(最小値)の差分が「10pt以上」の項目

学年変化・低くなる項目 学年ごとに低くなる

隣りあう学年の差分が「-2pt以下」または「±2pt以内」、
かつMax(最大値)とMin(最小値)の差分が「10pt以上」の項目

学年ごとに低くなる

「友だちと遊ぶ」は小4から中3でほぼ半減。

さまざまな体験71項目について聞いた〈ふだんしていること〉では、「公園に行く」「友だちと遊ぶ」「外で体を動かして遊ぶ」に「よくしている」としたスコアは、小4から中3で軒並み20pt以上低くなり、「友だちと遊ぶ」は小4:53.8%→中3:28.3%とほぼ半減します。

あなたはふだん、どんなことをしていますか。

学年ごとに高くなる

「メッセージアプリを使う」「SNSを使う」が
中学生で半数超え。

〈ふだんしていること(よくしている)〉で、「メッセージアプリ、チャットアプリを使う」「SNSをみる、投稿する」のスコアは、小4から中3で30~40pt以上高くなり、中3で「メッセージアプリ、チャットアプリを使う」は58.3%、「SNSをみる、投稿する」は51.8%と、いずれも半数を超えています。

あなたはふだん、どんなことをしていますか。

学年ごとに低くなる

“家族との活動”への意向が20pt以上低くなる。

同じ体験71項目で聞いた〈これからしたいこと〉で、小4から中3で「家族と遊ぶ」「家族と勉強する」のスコアはいずれも小4から中3で20pt以上低くなり、“家族との活動”が学年が上がるにつれて減っていく様子がうかがえます。

あなたが、これからしたいと思うのはどんなことですか。

学年ごとに低くなる

「お父さん」の意見が小4の7割台をピークに、
徐々に低くなる。

〈参考にする考えや意見〉では、「お父さんの意見」のスコアは小4の75.3%をピークに、中3にかけて低くなります。「お母さんの意見」も学年が上がるにつれて低くなりますが、下げ幅は小さく、中3でも83.5%にとどまります。また、〈よく話をするほうだ〉や〈自分のことをよくわかってくれていると思う〉〈困ったことや悩みを相談 できる〉などを見ても、「お母さん」に比べて「お父さん」のスコアが、学年が上がるにつれて顕著に低くなります。

ふだんあなたが何かをしたり、決めたりするときに、参考にする考えや意見はどれですか。

あなたはまわりの人とどのような関係ですか。

〈よく話をするほうだ〉

〈自分のことをよくわかってくれていると思う〉

〈困ったことや悩みを相談できる〉

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学年ごとに高くなる

「学力や学歴」と「見た目」が10pt以上高くなる。

〈大切だと思うもの〉では、「学力や学歴」と「見た目」のスコアが、いずれも小4から中3で10pt以上高くなります。参考までに、小中別で比較すると、「学力や学歴」のほか、「時間」「熱中できるものごとをもつこと」「個性や自分らしさ」「努力」のスコアが中学生で高くなっています。

あなたが大切だと思うものはなんですか。

【参考】〈大切だと思うもの〉小中比較

〈大切だと思うもの〉は、全般的に、小学生と比べて中学生のスコアが高くなる項目が目立ちます。スコア差が大きい項目を見ると、「学力や学歴」や「時間」などと並んで「熱中できるものごとを持つこと」「個性や自分らしさ」などのスコアが高くなるのも興味深いところです。

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学年ごとに低くなる 学年ごとに高くなる

「明るい」「おもしろい」が低くなり、「ひかえめ」が高くなる。

人柄や性格を表す29の言葉で聞いた〈いまの自分(いくつでも)〉で、「明るい」「おもしろい」などのポジティブなイメージは小4から中3で10pt以上低くなり、「ひかえめ」は10pt以上高くなります。

いまの自分を言葉で表すと、あなたは「どんな人」ですか。

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学年ごとに低くなる 学年ごとに高くなる

「いまの自分に自信がある」が低くなり、
「自分のことは自分で決めている」が高くなる。

〈自己評価〉では、「いまの自分に自信がある」のスコアは小4の30.8%をピークに、中3にかけて10pt以上低くなりますが、一方「自分のことは自分で決めている」は10pt以上高くなり、中3で57.3%となっています。

あなたは自分のことをどう思っていますか。


わたしの視点

こども定点2024の調査結果について、気になるデータや、結果から感じたこと、考えたことをさまざまな人に聞きました。

Coming Soon !

順次公開予定です。
お楽しみに!

過去の調査

調査概要

子どもを"体験を通して自ら成長する主体的な存在"と捉え、子どもの体験を通して形成される価値観や心の変化などを時系列で把握する調査として、2019〜2021年に実施した「子どもの体験と認識に関する年次定点調査」をリニューアルする形で、2023年度からスタートしました。同じ条件の対象者に対し同じ質問で継続的に実施することで、データを蓄積し、中長期的な子どもの変化をみることを目的としています。

調査方法
インターネット調査
調査時期
2024年9月13日~10月8日
調査エリア
全国
調査対象者
小学4年生~中学3年生の男女:2400人
※子どもの保護者2400人にも属性項目を聴取。

子どもの回答にあたっては、保護者の監督のもとで行っております。

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