トピックス調査

100年後に残したい年中行事

春、夏、秋、冬と日本には四季があります。季節にかかわることなど、毎年決まった時期に古くから行われているのが「年中行事(ねんちゅうぎょうじ、ねんじゅうぎょうじ)」です。中国の文化が日本に伝わり、そこに日本ならではの生活習慣や自然に対するとらえ方が溶け込んで、変化して、今の行事になっています。また、西洋から日本に伝わり、年中行事として親しまれるようになったものもあります。
近年は人が集まることが難しくなり、実施しにくい年中行事もありますが、子どもたちに「100年後に残したい年中行事」は何かを聞いてみました。

子どもたちの年中行事体験は?

数多くある日本の年中行事ですが、まず、子どもたちはどの程度、年中行事を体験したことがあるのかを聞いてみました。
全32項目中、全体の体験率が80%を超えている行事は「クリスマス」「お正月」「大晦日」の3つでした。一方、全体の体験の低い行事は、「重陽の節句」「春祭り」など普段はあまり耳慣れない行事のほか、「山登り」「潮干狩り」「お月見」「田植え」などの自然体験が多くあがりました。

あなたがこれまでに、やったことや見たことのある行事・イベントを教えてください。(いくつでも)

100年後に残したい行事は?

次に子どもたちに「100年後に残したい行事」を聞いてみました。
100年後に「残したい行事」は1年の始まりとしめである「お正月」、「大晦日」、そして春の風物詩「お花見」が「クリスマス」をおさえてトップ3に。6位に「母の日」7位に「父の日」が仲良く並ぶ結果となりました。
また、「やったことがある」行事ほど、「残したい」行事でも上位にくる傾向がみられました。

あなたが日本の文化・伝とうとして、100年後に残したい行事・イベントを教えてください。(いくつでも)

100年後に一番残したい行事は?

子どもたちが「100年後に一番残したい行事」は以下の結果に。
1位の「お正月」こそ37.9%と、多くの子どもたちが「一番残したい行事」にあげてくれましたが、そのほか、さまざまな年中行事があがる結果となりました。

あなたが日本の文化・伝とうとして、100年後に一番残したい行事・イベントを教えてください。(ひとつ)

一番に残したい理由は?

・お正月
1位の「お正月」を残したい理由は「1年の締めくくり」「1年の始まり」という節目を大切にする声が多く届いたほか、「家族や親せきが集まれる」「お年玉がもらえる」という声がありました。

  • 一年の始まりだから残しておきたいです。(小4男子・山形県)

  • 皆んなが休みでゆっくりできる(中3男子・栃木県)

  • おせちが豪華でおいしいから。お年玉をたくさんもらえるから。(小4女子・ 岐阜県)

  • おせち料理はとてもきれいなので(小5男子・東京都)

  • 没頭できるから世界観を感じられる(小6女子・兵庫県)

・クリスマス
「残したい行事」では4位だったものの「一番残したい行事」では2位となったのはクリスマス。
プレゼントやイルミネーションを楽しみにする声が見られます。

  • 楽しいし、プレゼントをもらえるから(小4女子・東京都)

  • 日本以外でもやっている行事だから(小5男子・長野県)

  • ライトアップが見たいから(中3女子・滋賀県)

  • 家族でケーキを一緒に食べて過ごしたい。(小5女子・大分県)

・花火大会
クリスマスに次いで3位となったのは、「花火大会」。今は開催が難しくなっている花火大会ですが、いつまでも日本の花火を楽しみたいという声は大きいようです。

  • 昔から引き継がれている(小6女子・大阪府)

  • 夏と言えば花火だから残したい(中2女子・石川県)

  • 日本の花火は美しいから(中3女子・埼玉県)

・そのほか
そのほか、それぞれの「一番残したい年中行事」に対する子どもたちの声をご紹介します。

一番残したい行事は?残したい理由は?

  • お花見。桜は日本の大切な花だから(小4男子・山形県)

  • 大晦日。大晦日の特別な感じと古い感じが楽しくて好きなので(中3男子・神奈川県)

  • 田植え。お米がないとこまるから(小6男子・兵庫県)

  • 母の日。ありがとうの気持ちは大切だと思うから。本当は父と母どちらも選択したい(小5男子・大阪府)

  • お盆。それが一番大事だと思ったから(中1女子・静岡県)

  • 川遊び。100年後も、自然豊かで汚染されてない川で遊べるように願いを込めて選びました(中1男子・東京都)

  • 敬老の日。祖父母のことが大好きなので。(中2女子・長野県)

おとな研究員
おとな研究員
おとな研究員

子どもたちの「100年後に残したい年中行事」に対する生声の数々はいかがでしたか。
「残したい理由」にも、子どもたちのさまざまな考えがあることがわかりました。
すべての回答では、子どもたちの「100年後に残したい年中行事」のほか、「残したい行事が100年後にどうなっていると思うか」
の回答もご覧いただけます。

生声を届けてくれたみなさん、ありがとうございました!

(2022年4月3日調査 全国小4~中3 300名)

調査概要

小中学生男女を対象に、子どもをとりまくさまざまなトピックスについて聴取する調査です。「子ども」「ことば」「教育」に関するトピックスについて、子どもたち自身がどう感じ、考えているのかを明らかにすることを目的としています。

調査エリア
全国
調査対象
小4〜中3 男女 300人
調査日
原則毎月第2日曜日に調査実施
調査分析
公益財団法人博報堂教育財団 こども研究所
調査方法
インターネット調査
調査機関
株式会社H.M.マーケティングリサーチ

子どもの回答にあたっては、保護者の監督のもとで行っております。

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