トピックス調査

子どもの読書調査
本、読んでる?

「本を読むことが好き」な小中学生* は69.3%
一方で1週間の読書時間は、「全く読まない」17.4%、
「1時間未満」55.2%

* 小中学生=小4〜中3生(以下同様)

今回は秋の読書週間を前に、「子どもの読書」について調査しました。
小中学生に「本を読むことが好きか」を聞いたところ、「好き」と回答した子どもは69.3%でした。
一方、1週間の読書時間は「全く読まない」が17.4%、「1時間未満」が55.2%で、あわせて72.6%となりました。
本を読むことが好きな子どもが約7割もいるにもかかわらず、実際の読書時間は必ずしも長くないことがわかりました。

▼このアンケートにおける「本」は以下を指します。
絵本、物語・小説、伝記・ノンフィクション・エッセイ、ひみつ・知識・雑学の本、やり方・作り方の本(スポーツ、ゲーム、工作など)、謎解き・なぞなぞ・クイズ・パズル、普通のまんが(ストーリーまんが)、学習まんが、図鑑・辞典、写真集、イラスト集
※紙の本だけでなく、電子書籍、オーディオブックなども含めます

「本を読むことが好き」な小中学生は69.3%

  • 小学4年生から中学3年生の男女1200人に「本を読むことが好きか」を聞いたところ「好き」計は69.3%でした。
  • 内訳をみると、最も読書好き度合いが高い「大好き」と回答した子どもは12.8%、「好き+まあ好き」計が56.6%、「好きではない」計が30.7%でした。
  • 小中学生別にみると、「大好き」の割合は小学生では16.8%ですが、中学生では8.7%。「好き」計でみても、小学生72.8%、中学生65.8%となり、中学生になると読書好きの比率が少なくなる傾向がみられました。

    1週間の読書時間は、「全く読まない」が17.4%、「1時間未満」計が55.2%

  • 1週間の読書時間を聞いたところ、「全く読まない」が17.4% 、「1時間未満」計が55.2%となり、約7割の子どもは、読書時間がゼロまたは週1時間未満という結果になりました。「1時間以上」は3割弱にとどまりました。
  • 小中学生別にみると、1週間に本を「全く読まない」割合は、小学生12.8%に対し、中学生では22.0%と約10pt高く、中学生になると読書時間が減少する傾向がみられました。
  • また読書が「大好き」な子どもでは「1時間以上」が68.0%ですが、「好き+まあ好き」計では31.7%に半減。「読書が好き」と回答している子どもでも、実際の読書時間は必ずしも長くないようです。

    「本を読むのは楽しい」は 63.9% だが、「本を読むより動画やゲームのほうが楽しい」は 76.5%

  • 読書に関する意識について聞いたところ、「本を読むのは楽しい」と答えた子どもは63.9%でした。
  • 一方「本を読むよりも動画やゲームのほうが楽しい」は76.5%となり、「本を読むのは楽しい」よりも12.6pt高い結果となりました。
  • 「本を読むよりも動画やゲームのほうが楽しい」については、本を読むのが「大好き」な子どもでも51.0%、「好き+まあ好き」計では77.9%が「そう思う」計と回答しています。
  • 本を読むことを楽しいと感じている子どもは多いものの、動画やゲームはそれ以上に魅力的な娯楽として子どもたちに認識されているようです。

    読書が好きな理由は「夢中になれる」「新しいことを知ることができる」

  • 普段読む本の種類は「物語・小説」が45.3%で最も高く、「普通のまんが」が43.6%でほぼ同率。次いで「学習まんが(29.3%)」、「ひみつ・知識・雑学(27.1%)」、「図鑑・辞典(24.6%)」となりました。
  • 本を読むことが好きな理由は「夢中になれる」が43.1%で最も高く、次いで「新しいことを知ることができる(39.2%)」、「ひまな時でも楽しくすごせる(35.0%)」となりました。
  • 本が「大好き」な子どもでは、「夢中になれる」が64.7%で最も高く、次いで「ドキドキワクワクできる(56.9%)」、「新しいことを知ることができる(56.2%)」となり、上位にあがる理由が全体とは異なります。また、「想像の世界に入りこめる」も51.6%と半数を超えました。本が「大好き」な子ほど、本の世界に没入することを読書の魅力としてとらえているようです。

    Q.あなたが、「本を読むことが好き」と答えた理由を教えてください。

    ● 夢中になれる

    • 自分だけの世界に入って楽しめるところが良いです。(小5男子)

    • 本を読んでいる時間は自分だけの時間でだれにも邪魔されなく集中できるから。(小4女子)

    • 物語が面白いと夢中になって時間を忘れることができるから。(中1女子)

    ● 新しいことを知ることができる

    • 本を読むことで様々なことを知ることができるし、その本を読むことで新しい発見や日常につなげることができることなどがあるから。(中2男子)

    • 図鑑などをみると知らなかった事とか色々知れるから。(小4女子)

    • 漫画や本を読むことで、自分では体験できない経験をすることができるし、楽しいから。(小5女子)

    ● ひまな時でも楽しくすごせる

    • 勉強はつまらないからやりたくない、ほかにやることがないから本を読んでいる。(小4女子)

    • タブレットがないときは読む。(小4男子)

    ● その他

    • お母さんに勧められて初めて読んだけど面白かったから。映画とかマンガになった本も読んでみたい。(中2男子)

    • ネットで動画を観るのと違い自分の想像力が試される。(小6女子)

    • 昔からよく読んでもらってたから、本が好きだと思う。(小6女子)

    本を知るきっかけは、図書室・本屋・教室に加えて、動画、アニメ・ゲーム・テレビ・映画、インターネットなどのメディアコンテンツも

  • 読む本を知るきっかけは「学校の図書室(55.5%)」、「本屋(48.6%)」、「学校の教室の本棚(34.1%)」が上位に。
  • また「動画(25.0%)」、「アニメ・ゲーム・テレビ・映画(20.9%)」、「インターネットの記事やブログ(16.5%)」と、それぞれ2割前後。学校や本屋だけでなく、動画やアニメ・ゲーム・テレビ・映画、インターネットなど、さまざまなメディアコンテンツが、子どもが本と出会う入り口になっていることがわかります。
  • 本を読んだ後にしたことがあることでは、「同じシリーズや同じ作者が書いた本を読む」が33.3%で最も高く、次いで「家族や友だちなどと感想を話し合う(30.8%)」、「読んだ本を家族や友だちにすすめる(25.9%)」でした。
  • 読書が「大好き」な子では、「その本のアニメやドラマ、映画などを観る」が43.9%(全体24.5%)、「本に出てきたことを自分でやってみる」が30.4%(全体15.5%)、「本に出てきた場所やお店などに行く」が23.6%(全体11.6%)となり、いずれも全体を大きく上回りました。
  • 動画やアニメ、ゲーム、映画などが本と出会うきっかけとなり、読後には、人と話す、映像作品を見る、実際にやってみる、本に出てきた場所へ行くなど、読書の入口も出口も多様になっているようです。特に本が「大好き」な子は、本を起点にさまざまな方向へ世界を広げ、読書を立体的に楽しんでいるようです。

    子どもの読書好き度は、保護者の読書習慣や子どもへの働きかけがあるほど高くなる

  • 家庭での読書環境が子どもの読書好き度に与える影響を知るため、保護者の読書時間と子どもの読書好き度の関係をみました。
  • 保護者の読書時間が「週1時間以上」の家庭では、本を「好き」計と回答した子どもが91.8%と非常に高く、全体の69.3%を22.5ptも上回りました。
  • また保護者に対して、子どもの読書に関する気持ちや行動についても聞きました。本が「大好き」な子どもの保護者では、「子どもの関心にあった本を用意している(いた)」が88.9%(全体67.0%)、 「よく読み聞かせをしている(いた)」が83.7%(全体50.8%)、「図書館によく連れていく(いった)」が82.4%(全体49.0%)、「本屋によく連れていく(いった)」が81.7%(全体52.2%)と、いずれも全体を20~30ptと大きく上回りました。
  • 保護者の読書習慣や、保護者から子どもへの読書に対する働きかけがある家庭ほど、子どもの読書好き度が高くなる傾向がみられました。子どもの読書好き度は家庭の読書環境との関連があるようです。

    学校は、読書が好きではない子どもが本とふれあう貴重な機会

  • 本を読むタイミングについて聞いたところ、「学校がお休みの日(66.5%)」、「学校から帰ってきた後の家で過ごす時間(63.1%)」など家庭関連が上位となりました。次いで「学校の朝読書(35.7% )」「学校の休み時間や自由時間(24.8%)」となり、学校関連の項目があがりました。
  • 最近1年間に「学校の図書室で本を借りたことがある」子どもは65.5%、「学校の授業や宿題で本を読むことがある」は62.8%、「通っている学校には読書時間がある」は51.3%となりました。
  • 読書が好きではない子どもでも、「学校の授業や宿題で本を読むことがある」が49.7%、「学校の図書室で本を借りたことがある」が44.3%、「朝読書の時間がある」が42.1%と、学校関連項目では4~5割となりました。
  • 読書があまり好きではない子どもにとって、学校の図書室や朝読書など、学校での読書に関する取組は本とふれあう貴重な機会となっているようです。学校は、家庭の読書環境にかかわらず、子どもと本をつなぐ“読書のセーフティネット”としての役割を果たしていると言えそうです。

    おとな研究員
    おとな研究員
    おとな研究員

    今回の調査を企画したきっかけは、こども定点調査2025で、まんがや雑誌を含めて「読む」行動が減ったことでした。
    本調査では、まんがや学習まんが、図鑑、写真集なども含めて「本」を幅広く定義して読書の実態を聞きましたが、それでも読書時間が週1時間未満またはゼロという子どもが約7割という結果に。読書が好きな子どもが多いにもかかわらず、実際の子どもたちの読書時間は必ずしも長くないようです。
    背景には、動画やゲーム、アニメ、テレビ、映画など、多様な娯楽との時間配分がありそうです。ただ興味深いのは、こうしたメディアコンテンツは子どもの読書時間を減らすだけではなく、子どもが本と出会うきっかけや本を深めるための手段にもなっている点です。 幼い頃から多様なメディアコンテンツに囲まれて育っている世代ならではの、新しい読書スタイルの芽生えなのかもしれません。
    また、学校が子どもと本をつなぐ大切な接点になっていることも調査からみえてきました。特に、読書があまり好きではない子どもにとって、学校は、図書室や朝読書、授業などを通じて本に触れる機会の確保につながっており、家庭の読書環境にかかわらず、子どもと本を結びつける大切な役割を果たしているようです。

    こども定点調査2025: https://kodomoken.hakuhodofoundation.or.jp/teiten2025/

  • 調査概要

    小中学生男女を対象に、子どもをとりまくさまざまなトピックスについて聴取する調査です。「子ども」「ことば」「教育」に関するトピックスについて、子どもたち自身がどう感じ、考えているのかを明らかにすることを目的としています。

    調査エリア
    全国
    調査対象
    小4〜中3 男女 1,200人
    調査日
    2026年8月9日(日)
    調査分析
    公益財団法人博報堂教育財団 こども研究所
    調査方法
    インターネット調査
    調査機関
    QO株式会社

    子どもの回答にあたっては、保護者の監督のもとで行っております。

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