こども写話について

「いまを生きる子どもたちは、普段の暮らしのなかで、何を見て、何を感じ、何を考えているのだろうか?」

この問いの答えを探すべく、2019年、写話プロジェクトが立ち上がりました。写話(写真談話構成法)という、写真を媒介としたインタビューの手法を使い、さまざまな場所にいる子どもたちに話を聞きはじめたのです。その活動は、「こども写話」とプロジェクト名を変えて現在も続いています。

こども写話では、小5〜中3の子どもたちを対象にインタビューをおこなっています。そこから浮かび上がる姿は、一人ひとりじつに多様です。生活や学びの環境、好きだと感じる対象や向き合い方、まわりの人との関係などはもちろん、話しぶりや写真の撮り方からも個性の違いが感じられます。また、一人ひとりのなかにある多面性にも出会い、「こういう子はこう」という先入観がいかに当てにならないか、つくづく思い知らされます。

このサイトでは、プロジェクトに参加してくれた子どもたちのインタビュー記事を公開しています。子どもの姿をありのままにとらえることを目的に、「子ども自身のことば」をそのままに近い形で記録するという編集方針のもと、「えっと」「あー」「なんか」といったフィラーや言い淀みなども通常のインタビュー記事よりかなり多く残しています。

話し手である子どもの属性(学年や居住地域など)や、タグづけされたキーワードからインタビュー記事をさがすこともできます。まずは気になる記事をおひとつ、ためしに読んでみてください。「子どもとはこんなものだ」「子どもはこうあってほしい」などの先入観はいったん傍に置き、子どもたちのことばと写真に向き合っていただけたらさいわいです。

表記のルールについて

・ 各記事に記載している話し手の名前(写話ネーム)は、インタビュー記事の公開用に本人がつけたものです。

・ 文中に登場する人名や学校・施設名などの固有名詞を、個人情報保護のため匿名にしたところがあります。

・ 写真内の人物の顔や個人を特定できる事物、および著作権・肖像権侵害の恐れのある対象に、マスキング処理をおこなった箇所があります。

・ 聞き手の発言の行頭には「——」を付けています。

・ 文中では、子どもが撮影した写真のタイトルに山括弧「〈〉」をつけています。

・ 補足が必要な箇所は、丸括弧「()」で情報を補っています。

・ インタビューで子どもが話した内容をそのまま掲載しているため、事実関係が正確でない場合があります。

・ 不適切な表現や、あいまいな表現についても、インタビューでの子どもの語りを優先し、そのままにした箇所があります。

・ 写真のタイトルとコメント、およびインタビュー後の感想は、本人の記述を優先し、誤字脱字もそのままにした箇所があります。

・ 「インタビューを読んで(第三者の目線)」は、子どものインタビューを読んだ第三者による感想コメントです。文末の丸括弧内には、コメント執筆者の「居住地、年代、肩書き、ニックネーム」を記載しています。